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SWGs(サステナブル・ウェルビーイング・ゴールズ)で描く、企業の新しい未来

SWGs(サステナブル・ウェルビーイング・ゴールズ)で描く、企業の新しい未来

1. SDGsの次なるステージ

1-1 SWGsとは

SWGs(Sustainable Well-being Goals)は、“持続可能性を、人々の幸福や生活の質向上から考える” という新しい視点の目標群です。地球環境や社会課題といったマクロ視点だけでなく、個人・地域の幸せを起点に持続可能性を捉える点が特徴です。

1-2 なぜSWGsが注目されているのか

SDGsが世界的に普及した一方で、ロゴ掲示が目的化する“SDGsウォッシュ(名ばかりの取り組み)” が広がり、実質的な社会変革につながらない場面が増えました。多くの企業・自治体が「17目標への当てはめ」ばかりを重視し、人々の幸福や地域の実態が置き去りになるという課題が指摘されました。この反省から、「地球の持続可能性」だけでなく “そこで暮らす人の幸せ” を軸に据えるべきだという認識が高まり、より人間中心のアプローチである SWGs が注目されるようになったという背景があります。



1-3 SDGsから転換のキーポイント

この「SDGs → SWGsへの転換構造」は、近年のサステナビリティ議論で非常に注目されている考え方で、以下のように「持続可能な発展」から「持続可能な幸福」へのパラダイムシフトを表しています。

・「課題解決」から「幸福共創」へ

SDGsでは「地球の危機を食い止める」ことが主目的でした。
SWGsでは「どうすれば人と地球が共に幸せに生きられるか」という視点に進化しています。

・「数値達成」から「実感価値」へ

たとえば「GHG排出を30%削減」も重要ですが、その結果、人々の生活や働き方がどう「豊かに」変わるのかを問うのがSWGsの考え方です。

・「制度中心」から「人間中心」へ

企業や行政の政策主導ではなく、社員・市民・地域住民の幸福を出発点に据えることで、サステナブルな文化を内発的に生み出します。


2. ウェルビーイングの本質

2-1 WHOが示すウェルビーイングの本来の意味

SWGsの中心にある「ウェルビーイング(Well-being)」とは、単なる幸福や健康を指す言葉ではありません。

1948年に世界保健機関(WHO)が定義した「健康の定義」では、

“Health is a state of complete physical, mental and social well-being.”
「健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態である」
参照:公益社団法人 日本WHO協会 「健康の定義

と示されています。

つまりウェルビーイングは、人が安心して、自分らしく生きられる状態を意味します。単なる健康や豊かさではなく、「生きがい」や「他者とのつながり」を含む包括的な概念です。

2-2 企業価値とウェルビーイングの関係

企業経営の観点からも、「人の幸福」を重視する流れは年々加速しています。

かつて企業価値は「財務指標(利益・成長率)」によって測られていましたが、現在では「人的資本」「働きがい」「社会的信用」など、非財務指標の重要性が高まっています。
これは、ウェルビーイングを高めることが結果的に経済価値を高めることを示す動きでもあります。

世界最高峰のビジネススクールの機関紙、ハーバードビジネスレビュー※では
「幸福度の高い従業員は生産性が31%、創造性が3倍、売上が37%向上する」
という結果も報告されています。

社員の幸福度は生産性に直結し、企業のウェルビーイング経営は外部評価にも影響するという好循環を生み出すのです。

※参照:DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー 2012年5月号

2-3 ウェルビーイング経営が注目される関係

ウェルビーイング経営が注目される背景としては、以下の要因があります。

  • 人口減少・労働力不足による「人を活かす経営」への転換

  • メンタルヘルス問題の深刻化による組織の生産性低下

  • Z世代・ミレニアム世代の価値観の変化(給与より「働きがい」重視)

  • ESG・人的資本開示の義務化による社会的要請の高まり

経済産業省は2023年から、従業員の健康・働きがい・組織文化を包括的に評価した「ウェルビーイング経営認証」を推進しています。
今や「人を大切にする経営」は、企業の競争力を左右する要素となっています。

 

2-4 ウェルビーイングと環境経営の接点

ここで重要なのは、「ウェルビーイング」と「環境経営」は別々の概念ではないという点です。
企業が環境に配慮した行動をとることは、結果的に従業員の誇り・地域社会の信頼・社会的幸福につながります。

たとえば、以下のような連鎖構造が生まれます。

  1. 環境にやさしい事業活動
    → 廃棄物削減・再資源化・脱炭素化などにより、地球環境への負荷を軽減

  2. 社会的評価・ブランド価値の向上
    → 顧客・投資家・地域社会からの信頼が増し、企業価値が高まる

  3. 従業員のエンゲージメント向上
    →「社会に貢献している実感」が仕事への誇りとモチベーションを生む

  4. 人の幸福と経済成長の両立
    → 働きがい×企業利益×地域の発展が“好循環”を生む

このように、ウェルビーイング経営は「人のための経営」であると同時に、「企業の持続性を高める経営」でもあります。
環境経営とウェルビーイングは、サステナビリティを支える両輪なのです。



2-5 3通りのウェルビーイング

ウェルビーイングには次の3つの層が存在します。
これらを意識して企業活動に落とし込むことで、SWGs経営はより実効性を増します。

3.SWGsが企業経営にもたらす変化

SWGsの最大の特徴は、「環境配慮の先にある人間中心の価値創造」です。
従来のESG経営が「守りのサステナビリティ」であったのに対し、SWGs経営は「攻めの幸福経営」といえます。

企業は以下の3つの観点から転換を求められています。

  1. 環境と人の両立
    → 環境対策を「義務」ではなく「幸福への投資」として位置づける。

  2. 短期的利益から長期的共生へ
    → リサイクル、再利用、サーキュラーエコノミーの実装で「持続する利益構造」を形成。

  3. 組織文化の再設計
    → 社員が誇りを持てる経営方針や社内制度を整備する。

SDGsが「チェックリスト型」の経営指針であるのに対し、SWGsは「文化としての持続可能性」を育むフレームです。
この変化は、社会全体の価値観が「成長」から「共生」へと変わる中で、企業が新たに果たすべき役割を示唆しています。

サーキュラ―エコノミー

 

4.イーコスの視点から見るSWGs実践モデル

4-1 持続可能な事業の継続のために

当社が掲げる経営理念の核には、「環境と人のウェルビーイングを同時に高める」という思想があります。
産業廃棄物処理という分野は、一般的には「コスト」「義務」「リスク回避」として捉えられがちです。しかし、当社はそこに「幸福の循環」を生む仕組みを見出しています。

たとえば、廃棄物の一元管理や再資源化の最適化を支援する中で、

  • 現場担当者の負担軽減(心理的ウェルビーイング)
  • 企業全体の生産性向上(経済的ウェルビーイング)
  • 地域資源の有効活用(社会的ウェルビーイング)

という複合的な効果が生まれます。

さらに、リサイクル資源の地産地消を推進することで、地域社会の雇用創出や地場産業の強化にもつながります。こうした取り組みは、企業のESG評価を高めるだけでなく、「社員も、地域も、地球も幸せにするサイクル=SWGs的経営モデル」そのものです。つまり、「環境×人の幸福」を両立させる経営こそが企業の新たな競争力であると考えます。

4-2 SWGs時代の企業価値とイーコスの役割

SWGsが目指すのは、単なる環境目標の達成ではありません。それは「人・社会・地球がともに豊かに生きる経済システム」を実現することです。

その実現には、データに基づく正確な環境マネジメントが欠かせません。当社は、廃棄物処理や再資源化を「人の幸福」という視点で再設計し、企業の環境経営を社会的ウェルビーイングへと昇華させます。

  • 廃棄物管理のDX化による業務効率化と働きがいの向上
  • 環境負荷削減によるブランド価値の向上
  • 地域と連携した資源循環によるコミュニティ形成

これらすべてがSWGsの実現に直結します。

廃棄物管理のDX化や資源循環の構築支援

 

5.持続可能な幸福が企業の未来をつくる

SWGsとは、「環境に良いことをする」から「みんなが幸せになる」へと進化した新しいサステナビリティの形です。経済成長のために地球や人を犠牲にする時代は終わりました。これからは、幸福を中心に経済を設計する時代です。

SDGsが「地球を救う目標」だとすれば、SWGsは「地球とともに幸せに生きるための約束」です。企業にとってのSWGsとは、単なるCSR活動ではなく、経営の中核に「人の幸福」を組み込む戦略です。

当社は、環境マネジメントと人の幸福をつなぐアプローチを通して、SWGsの実現に向けて行動して参ります。
これからの企業は、「利益」ではなく「幸福」を生み出す力が問われる時代へ。その第一歩が、ウェルビーイングの理解と実践です。
当社はその実現を支えるパートナーとして、企業・地域・社会がともに幸せに循環する未来を描き続けます。

 

6.まとめ

SWGsは、SDGsの次のステージとして「人の幸福」を中心に据えた企業経営への転換を促す指標です。課題解決だけでなく、働きがいやつながりといった実感価値を高めることで、環境配慮や事業継続にも好循環を生み出します。ウェルビーイングを基盤に、企業は持続的な成長と社会からの信頼を同時に実現できます。SWGsは、企業が持続的に成長し続けるための道筋を示す、次代のガイドラインと言えます。

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